「タイガーと名前は派手だけど,みた目はネコミミ程度って結論かな」「ムチャ云うな。まぁネコ科なのはあってるのかもしれんけど」。
quote:10.3 パンサーで全体的なパフォーマンスの問題は解決し,10.4 タイガーでもサクサクと動作している。だが既存のマックOS Xユーザーにアップグレードさせる説得力のある理由は,みられない。特に心配なのは,ユーザーインターフェース(UI)面の設計でややチグハグなこと。ほかにサファリでMP3を保存するには,29.99ドルを払ってクイックタイム・プロにする必要があること,ロキシオ社のトーストでiTMSの曲を音楽CDに焼けなくなっていることもある。タイガーでは特に,ダッシュボード,オートマター,スポットライトが注目されており,それらの一部には称賛すべき部分もある。結論として,タイガーにはアップグレードの価値はあるか? バンコクではタイガーのDVDは60バーツ,15ドルだった。それなら,アップグレードしたあなたは愚かではないと云えよう。
発売からほぼ1ヶ月経ったということで,Regのタイガー評。ちょっとわからない英単語なんだけど,記事タイトルは,「衝撃的ってより,ハデハデシイ?」って感じで受け取っていいのだろうか。しかし,米国では129ドルのタイガーに,15ドルぐらいの価値と云い切るのはなかなか手厳しい。とは云え,個人的にはそんな外れたことは云ってないと思う。サファリでのMP3の保存は,MP3のURLを直接開いて「ファイル」メニューから「別名で保存」したり,MP3へのリンクを右クリックして保存することはできるが,シークバー右に「▼」をクリックしての保存はできなくなっているようだ。MP3の保存ぐらい自由にさせたらいいのにと思うのだが。エアポート・エクスプレスで使用できるソフトをiTunesだけに限定したりしたこともあったし(The Registerの記事),こと音楽に限ってはマックの(と云うよりアップルの,か)メディアプラットフォームとしての価値はどんどん低下していっている印象がある。タイガーは,その象徴になっている。
だがやはりいちばんに取り上げるべきはUIの話だろう。アーズ・テクニカのジョン・シラキューサが以前述べていたように,UIは一部の人にとっては見た目でしかないが,実際は扱い方,動かし方を教えるものである。すごいテクノロジーを違和感なく使う手段としてUIがあり,アップルはそれをきちんとわきまえてソフトを作ってきた。だがタイガーでは,10.0からあったアクア調,サファリなどで使われてほぼ標準となったメタル調に加え,タイガーのメールやシステム環境設定で採用されている,タイトルバーとツールバーに境のない新しいUIが追加された。そしてシラキューサは新しいメールのツールボタン(pic)はおそろしく醜く,これはバグであると断言する(アーズ・テクニカのページ)。全体として安定感はあってUIの新しいサポートを付け加えていっているが,どうもしっかりとゴールを見定めて歩んでいない,そんな印象を受ける,トラの歩みなのだ。
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